政府は原発の稼働前に被害の予測を隠して推進し、今また不十分な被害対策で再稼働

※「8/24(月)スタンディング」のどりあんさんのコメントの番組レポートを転記します。

 

24日放送のNNNドキュメント(日テレ)

「2つの〇秘と再稼働

 国はなぜ原発事故試算を隠したのか?」

 

動画 ←クリックしてください


1.「大型原子炉の事故の理論的可能性及び公衆損害額に関する試算」

東海原発が出来る前に原子力損害賠償法制定のため、1959年に科学技術庁が試算させた16.7万キロワットの原発(東海原発を想定)が事故を起こし、2%の放射性物質が放出されたと想定され、東京への影響や、内部被曝も具体的に226ページに書かれている。

1998年まで〇秘で1999年に共産党と公明党が追及した。

 

◇原発事故の損害予測

  最大の損害額:3兆7,300億円

 (当時の国家予算の2倍以上・現在の貨幣価値で59兆円)

 死亡者:720人

 要観察者:4,000,000人  

 

国会に提出された(1961年)のは、わずか18ページ。

政府は原発が稼働する前から、原子力基本法(自主・民主・公開)の原則を破っていた。

 当時賠償に充てられる金額は50億円。

1999年に、国会で共産党と公明党が「なぜ公開しなかったのか?」と追及。しかし、「40年前のことでわからない」とかわされた。

この試算が公開されると、原発の安全性が疑われるので隠された。

 

国は最初の原発を造る前から、

原発事故が起こると、甚大な被害が起きることがわかっていた。

 

今年情報公開請求で開示されたもう一つの外務省の試算文書

2.「原子炉施設に対する攻撃の影響に関する一考察」

  1984年2月  財団法人 日本国際問題研究所

 

63Pのこの報告書も30年間、公表されなかった。

100万キロワット級の原発が攻撃(ミサイルも想定)されたと仮定

格納容器破壊や冷却不能になった場合の炉心溶融が書かれている。

 

◇格納容器が破壊された時の被害試算

 急性被曝で死亡 18,000人(最大)

 事故から100時間を超えると、原発事故の方が原爆より

 残留放射能が多くなる。

 

・チェルノブイリ事故の前に正確に被害予測されていた。

・ミサイル攻撃に対しても脆弱であると認識していた。

・安全神話のもと、政府は公開の原則をないがしろにしてきた。

・アメリカでは、避難計画が適切でないと、原発は動かせないが、

 日本では避難計画は安全基準に入っていない。

・テロ対も含まれていない。

・世界に「最も厳しい安全基準」なんてない。

・原発がすぐ近くに並んでいる場合、何基まで安全に保たれるのか?

・火山噴火の場合の想定は?

 

福島原発の事故究明がないままの再稼働はあり得ない。

福島原発事故の損害額は、現在9兆円に達し、

廃炉費用まで含めると、11兆円を超えるとみられる。

これを払うのは私たち。

 

事故が起きたらつけを国民が払う構造は何も変わっていない。

新しい規制基準は事故が起きることを前提としている。

誰が責任を取り、誰がつけを払うのか、

根本的な議論がなされないまま再稼働ラッシュが始まる。

 

※日テレが原発に出したアンケートの回答。

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コメント: 5
  • #1

    どりあん (火曜日, 25 8月 2015 17:25)

    管理人さん

    いつも、ありがとう
    テレビ見ててあまりに理不尽なんで、コメントに入れたら、長くなっちゃった

    最初の原発が稼働する前に、事故が起きた場合の被害予測がちゃんと、きちんと、詳しく出てたんじゃん!!!
    しかも、途方もない宇宙的数字で!

    この間、山本太郎議員が
    「川内原発にミサイル撃ち込まれた時の被害予測は?」って
    質問したけど、たしか
    「予測はしていない」って言ってたよね?

    とっくのとうに、予測してるんじゃん
    しかも、かなり現実的に

    もう、国の言ってることなんか、全部「ウソ」と思ってた方がいいね

    原発はとんでもないものだってこと
    国もちゃんと知ってる
    子どもたちのために、ここは、みんなで何とかしないと!

  • #2

    まき (火曜日, 25 8月 2015 23:48)

    そもそも原発は核を作る 本当に恐ろしいもの
    いつの日か核兵器を持ちたいから 原発を動かすのでは。
    原発事故が起きた時の被害がわかっていても
    原発を作り核を作りたいのか。
    なぜ?
    小学生の頃は、国は国民を守ってくれるものと信じていたけど
    水俣病などの公害の国の対応で国は敵なのかなと思いはじめ
    原爆の被爆者への対応
    そして原発事故への対応をみて
    やっぱりそうなのかと。

    それでも諦めていない人たちもたくさんいるから
    私も子どもたちの未来のために少しでも何とかしたいです。

    泉田知事と田中規制委員長が初めて会談したそうです。
    ズバッともの申す知事に田中委員長はノラリクラリも通らずボロボロだったそうです。
    泉田知事:「住民の健康を守るという視点で何が必要か、まず勧告を出すという姿勢がないと。政府から独立して勧告を出すという本来の役割が果たせないんじゃないか。規制委員会は独自の立場で言えるという事でないと保安院時代と変わらない」。

  • #3

    どりあん (水曜日, 26 8月 2015 00:30)

    まきさん

    要するに「核」の技術の維持だけが目的で、
    「原発はCO2を出さない」とか、
    「コストがかからない」とか言ってごまかしてるだけ
    それを信じてる人も、未だに多いってのが現実です

    でも、3.11の前の「反原発運動」は、聞く耳を持たない人ばっかりで、誰も立ち止まってはくれなかったので、そのころに比べれば、私たちとしては、今はとっても話すのが楽なんです

    忘れやすい日本人だから、ずっと訴えていかなきゃいけないけどね

    泉田知事だけが、信頼できますね
    田中規制委員長は、責任逃れしか考えていない
    規制委員会のメンバーも、入れ替えなきゃ

    「世界で一番厳しい基準」
    なんて、よく言うよ!

    アメリカやヨーロッパでは
    ・メルトダウン防止のためのコアキャッチャー設置
    ・ミサイル攻撃に対応するために、格納容器を二重にする
    ・地震の多い地域では、基準をもっと厳しくする
    ・事故が起きた場合の避難方法が具体的に確立されていないと、稼働で きない
    ・使用済み核燃料の処理方法が決まらないと稼働できない(フィンラン ド)
     
    などなど、ずっと厳しい基準なんです

    「アンダーコントロールできている」とおんなじ
    アホソウリは、妄想癖がある???

    おぉコワ
    そんな人が、総理なんて


  • #4

    まき (水曜日, 26 8月 2015 10:49)

    そうなんですよね。
    チェルノブイリの事故から
    ずっと脱原発を訴えて来ている人たちの話を聞いた時
    自分の愚かさを知りました。
    チェルノブイリは遠い国の話、日本の原発がどこにあるのかも意識になかった。落合恵子さんは福島第一原発事故の時、ずっと反対し続けて来たのに、なんでもっと強く動かなかったかと、後悔したそうです。東日本大震災の後、2年位はみんな脱原発だったのに、また同じことを繰り返そうとしています。
    クリアできる基準を設けて、再稼動、バカバカしい。
    電力会社、原発メーカー、メガバンクのために動かしてるんだから。
    怒りが止まらない〜
    NO NUKES
    NO WAR

  • #5

    寅次郎 (水曜日, 26 8月 2015 21:44)


    原発に関する自分の知識が乏しいせいでもあるんですが、私は政府が原発を再稼働させようという理由が、ストンと腹に落ちなかった

    この政府のやることは、原発再稼働にしろ集団的自衛権にしろやり口が、どこか白壁塗の女の厚化粧に似ている
    化粧はあちこち剥がれ、ひびが入っているのにこれでもかこれでもかと塗り込める

    あっ!
    浦スタのみなさまは、ほどよい化粧でございます